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評価:
梨木 香歩
新潮社
¥ 420
(2001-07)
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本屋さんで久しぶりに文庫を買いました。
気になっていた本なのですが
文庫になってるのを知ってやっと購入♪
西の魔女が死んだ
題名だけ聞くとファンタジー?なんだ?って感じですが、
中身はちゃんとした現代のお話。
登校拒否になった少女まいが、
母方の祖母「西の魔女」のもとで
『魔女修行』をしながら過ごした日々のことを
書いた本なのですが、
昔ながらのやりかたでジャムを作ったり、
洗濯や庭の手入れ、
体験したいような作業、
それにマナーについてもいろいろと描かれており
おばあさんの教養と人間性の高さが伺えます。
おばあちゃんにはそういう、誰はばかることなく
身内をほめるところがあった。
そして自分がそれを誇りにしていると、
まるで植物に水を遣るかのほうに、
さりげなく伝えるところも。
このくだりがとても好きです。
このおばあさんのように
大好きな人を自分もこんな風にほめたいと
感じさせる言葉ですよね。
自分の存在を
無条件に愛してくれる人がいることは
どんなにか幸せであり、
救いでしょうか。
この作品が今年6月映画公開されたのですが、
プロデューサーの方の言葉です。
なんだか優しい気持ちになり、
きれいな心になれるような作品でした。
読んでよかったと思わせる本でした。